こんにちは、暮らしいきいき館のケアマネです。
少し前に「名もなき家事」という言葉が流行ったの覚えていらっしゃいますか?
ゴミ箱に袋をセットする、シャンプーを容器に補充する、靴を下駄箱に片付ける
などなど
料理や掃除、洗濯といったメジャーな家事ではないけど、実は手間になっていることが
日常の生活にはあるんだよ、という気づきが主婦層を中心に大きな共感を呼びました。
実は、介護の世界にもたくさんの「名もなき手間」があります。
床ずれができないように、定期的に体の向きを変えてあげる『体交』と呼ばれる介護は
単に、あおむけを横向けにする、ということだけではなく、楽な姿勢で休めるように
腕が体の下になって痛くないか?と考え『腕の下にクッションを置く』
寝間着がしわになっていないか?と考え『寝間着やシーツを引っ張りしわを伸ばす』
足の位置は適切か?と考え『足のくるぶしやひざの関節同士がぶつからないように足をずらしておく』
などなど、体交介助に付随する「名もなき介護」が発生します。
これは、どの介護場面でもいえることです。
名もなき介護は、名もなき家事同様に一つ一つは「大したことをやっているわけではない」と
思われているかもしれませんが、毎日、日に何度もと考えると積もり積もって大きな負担になって
いることもあります。