「オーバーホール」して下さい・・・
「グリスアップ」お願いします・・・ 指示内容と作業の内容が混乱することが、たまにあります。
なんだかわかんないけど、便利な言葉ですよね!(調子が良くなる感じがします。)
今回は、チョット地味ですが大切な作業を紹介します!
「転倒防止バー」です!
通常の走行時には開いた状態でないといけませんよね!
でも何年かすると動作が「重い」とか「たたんだまま出せなくなる」なんてありませんか?
ロールピンが抜けかけてる(ズレてる)とか・・・
ここのネジも振動などで緩むことあります!(この車両も緩んでました)
動作が(開閉)重いとかの場合、そのままスプレー潤滑剤などで対応することもあるかと思いますが・・・
何で「動作が重い」とか「固くなっちゃう」のか?
そんなお話を少々していきます!
分解していきます~
「JWX-1」ですが、こちらの車体の転倒防止バーも動きが渋いです!
判りますか?
〇で囲んでいますが磨耗してますよね、矢印の位置が上下。
グリスも滑らかに潤滑できるような状態ではありませんね~
汚れを落とします。
意外と負荷のかかる部分なんでしょうね、磨耗や傷の状態を確認しますが
動作がスムーズにおこなえない場合は部品の交換が必要です!
グリス切れや部品の磨耗が原因の動作不良なので、グリスを塗っても磨耗は直せないので
スムーズに動いても「ok」じゃないですよ!
分解して部品単位(ネジ1本とかワッシャーだとか)で交換して組み付けが出来れば
「転倒防止バー」の「オーバーホール」が可能なんですが・・・?
でも「転倒防止バー」の「オーバーホール」って何か変な感じですよね~
※定期的にすることも「オーバーホール」の条件ですよね。
パーツリストを見ると、こんな感じです。
赤丸の部品が必要ですが細かに部品設定がされていないので、黄丸の
1の部品の交換になります・・・
「オーバーホール」じゃなくて「グリスアップ」になります(笑)
清掃して傷の確認とグリスをしっかり塗布します。
ベタベタにグリスを塗っても逆に汚れたり、埃や砂が付いてしまい
動作に支障が出たりしますので、注意して下さいね!
スプレーでシュッ~は簡単ですが、内部の汚れを取って組み替えるほうが内部の確認が出来るので
良いんですがね・・・ でも分解整備ってそうするもんですよね。
開閉の部品も確認します。
曲がりの確認や磨耗も少しありますね、これも清掃と金属同士こすれる部分はグリスを塗布して組み付けます。
最後にすべて組み付けて動作確認をしますが、引っかかりやスムーズに動かない場合は部品交換をすすめます!
グリスアップしてるので、しばらくは問題なく使えますが・・・ しっかりと説明しないといけません!
※磨耗はありますが、問題がある程度の「磨耗」ではありません。
だって「オーバーホール」とか「グリスアップ」って言葉は、何にもしてなくても「安心」を与えちゃう
怪しい言葉ですから~(笑)
正確に作業をして、状況の報告や説明はしっかりやりましょうね!
※「転倒防止バー」の紹介のため分解しましたが、安全の為の装置ですので
動作が正常でない場合は部品交換をすすめてください!
ロックして開かない場合は、スプレーグリスなど注油で開くようにして安全に使用できるように対応してから
部品交換してくださいね~!
車いす安全整備士の大西でした!