車いす安全整備士, 車いす点検表
車椅子点検表・・・構成フレーム④

 

でも半ネジは、このパイプの厚み専用ボルトじゃないので

問題が発生します~ からの続きです。

 

 

 

「ボルトの軸部分がパイプの厚みと同じなら」

 

 

「交点のパイプ2本の厚み≒半ネジの軸の長さ」なんて書きましたが

上のイメージ画像の状態なら、緩んだ分締め込んでOKなのですが。

 

 

 

「実際は・・・」

 

 

 

軸部分が少し短いので、上の画像の様にネジ部分が赤〇部分で接触する

場合は、摩耗によりパイプ穴が拡がります。

車両の状態で異なる場合もあるかと思いますが・・・

そんな破損の事例です。

 

 

 

「8~10年程使用しています」

 

 

 

「ボルトの穴が・・・」

 

 

クロスの前方のボルトを外しますが

長穴になっています。

 

 

 

「クロスの後方です」

 

 

こちらも、ボルト穴が広がっています

 

固定するボルトの緩みだけが原因ではありません・・・

こうなると、ナットの緩みが「あるか」「ないか」なんて

作業では車体のグラつきや異音などの対応は出来ないことが

理解出来ますよね! 

ある意味、フレーム破損と言ってもクラック(割れ)だけじゃないです。

 

 

 

 

 

 

こちらは簡易電動です、ナイロンワッシャーが無くなり

ナットの角がフレームに当たり摩耗しています・・・

矢印部分がそうです。

 

 

 

 

 

 

こうすると、ボルト穴も広がって

ナットが当たって削れた部分も結構深いですね。

 

 

「ボルトは半ネジです」

 

 

この長さだとネジ部分がフレームパイプに常に当たるので

摩耗しやすいですね。

 

フレームを少したたんだ状態で左右のフレームを振り

クロス部分のボルトの動きを観察すると動きが大きいとか

フレームを広げてボルトが真っすぐに通っていれば

いいですが・・・ 横向いてるなら

こんな風にボルト穴が磨耗しているかも知れません。

 

 

飾っているのなら摩耗など関係ないですが

使用していれば必ず起きる事象なので

 

「ナットの締め付けは適切か」だけではダメですよ(笑)

ちゃんと説明できませんがクロス部分の摩耗など関連して座パイプの受けなどの

摩耗や異音などの症状が確認されます。

 

 

張り調整のベルトが強すぎてフレームが広がっていないとか

腰ベルトが座奥の受け部分に挟まって、しっかりフレームが広がっていないとか

いろいろ起因することはあるので

 

 

ネジが「締まってる」「緩んでる」から脱して

考え方や視野を広げる必要がありますよ。

 

フレームも消耗品と考えた方がいいですよ

タイヤやキャスターは交換するけど

車椅子を新しく購入しない話を聞きますが・・・

 

長期使用がダメなのでなく、しっかり車体の状態を把握することが

大切なんです・・・ 「これは大丈夫!」「これはダメ!」ってね(笑)

 

 

 

wv09
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