シート交換などの作業時をおこなう時に、フレーム回りの確認をしますが・・・
介助グリップ部分を押えると、背折れ金具付近から「ギギッ」みたいな軋む音が?
いい機会なので作業をちょっと紹介します。
背折れ金具のボルト・ナット、ハンドル固定ビスに緩みはありません。
分解してみますが・・・
あくまでも、これ以降の内容は参考として観て下さいね!
ロックピンの赤ラインの方が下側で、左側が正面になります。
画像で判ると思いますがピンの先端部分の磨耗が確認できます、「ギギッ」の原因です。
経年変化や経年劣化なんて表現しますが、使用頻度や状況にも左右されますが・・・ 症状としてたまにあります。
今回は部品交換の内容ではないため、調整の対応とします。
ピンの汚れなど、きれいに取り除きます。
フレーム側のピンが入る、穴もきれいに汚れを除去しますが、ピンもそうですがヤスリで削ることはしません。
何故?ってガタつきが大きくなる原因なのでやりません・・・ そもそも表面の荒れ(磨耗)がひどい場合は交換などの
対応が必要です。 クリーナーや鏡面コンパウンドを使用して汚れを取り除きその後に
ピンに薄くグリスを塗布します。 ← あくまでも薄くでOKです、金属同士の干渉(摩擦)を和らげるためなので。
背折れ金具のピンが入っている穴部分も、ウエスなど使ってきれいにします。
組み込んだら、グリスを馴染ませるように「クリクリ」します!
ピンとグリスが馴染んだところで、背折れの動作確認をしてスムーズに動くか確認します。
超~簡単にするなら磨耗しているピンの位置を180度回転させるのも、やり方なんでしょうけどね・・・
それで直りました~って言われてもね?
レバーを解除させた時に、ピンの先端が出てないか注意してください。
日進さんの場合は「キャップ付きUナット」ですか・・・
ご存知の方は、スルーしてください・・・
①背折れのピンの固定はネジロック剤を使用してる場合は、外すことが困難でピンを傷めてしまうことがあります
本当は部品交換しちゃいます。
②背折れ金具の材質も硬いので穴あけ加工が簡単じゃありません。 ← 電動ドリルじゃなく、ボール盤で穴あけします!
③メーカーによっては、構造が異なりますので、調整や分解は簡単じゃないですよ。
④ネジ部分にはグリスや潤滑油がつかないようにしてください!
⑤必ず動作確認をして確実にロックと解除ができていることを確認してください。
でも、「あんたやってるやん~」との声もあると思いますが
指示のない作業で破損させる可能性もある、危険な綱渡りをやりながら・・・
ご存知ない方に「ギギッ」の紹介をしました。
背折れのネジを締めたり、いじってるうちに音がなくなった! なんて経験があれば単にネジの当り位置が変ったことで
一時的に音が解消されただけかも知れませんので、背折れピンの先端の磨耗の確認や
分解しなくても先端部の汚れの除去とグリスの塗布で音が解消できると思います・・・
でも磨耗が激しいとガタつきは解消できませんので修理対応の選択を!
あくまでもピン表面のメッキ部分の磨耗した程度が対応の範疇かな?と思います。
車いす安全整備士の大西でした。