こんにちは!
続きですが、ワイヤーの業者さんにあれこれ質問すると既製品のあるもので
組み合わせで対応が出来るみたいで、あっさりと「試作品を作りますか?」との誘いに
小さくOK!の私でした~(笑)
アウターチューブ(アウターワイヤー)です!
ま~いつものようにカットしてしますが(笑)
右の黒いのがポリエチレンジャケットと呼ぶようですが、アウターチューブの外側ですね。
真ん中のクルクルしているのがアウターケーシング(硬鋼線)で、現状使用していた
単撚りワイヤーとの違いは〇印の中のポリエチレンライナーがあることで、滑らかな動作と耐久性を保持しています!
ライナーが有る無しでも、動作に違いがありますしワイヤーに塗布するグリスによっても異なります…
インナーワイヤーの表面滑加工やアウターチューブの色を変えたりとか…(車椅子のアウターは黒が多いですが)
青・赤・緑・紫とか車体に合わせて選択したり、メカロックや介助(制動)ブレーキと色を
区別することでのメリットは無いかな~? なんて考えたり
奥が深く楽しいですね、この世界も!
試作は「複撚りステンのインナーワイヤー・アウターにライナーあり」と
「単撚りインナースチールワイヤー・アウターにライナーあり」の2種類で行ないました。
比較テストです!
他メーカーのワイヤーと比較するため、引っぱりの測定や
車両に組み付けての計測・操作感の比較などと同時に、ワイヤーの業者さんに依頼して
専門の測定機で他メーカーのワイヤーも伸びや破断の比較なども行ないました。
ジャングル試験です。
ジャングル試験って知ってますか?
高温多湿の状況で数週間放置して製品の劣化させる試験なんですが
タイミングよく日程が合ったので、こちらにもお邪魔しました(笑)
上の画像はジャングル試験で3年経過の状態ですが、複撚りステンワイヤーは若干色の
変化はありますが、しなりの動作では問題なさそうです。
単撚りのスチールは変色(腐食)があり、ワイヤーも硬化しています。
経年変化に関しても、製品の変化も少ないと判断されます。
良い製品を提供するということは、いろいろ大変です!
単に「カタログスペックがいい」とか、私の単純な「欲しい」だけじゃ許してくれません…
当社、品質保証部の担当の皆さんの厳しい審査を受けて「OK」を頂き
修理の交換部品として現在使用しています。
経年変化が少なく、動作もスムーズでクネクネの取り回しにも対応出来るワイヤーです。(大げさかな?)
交換しても「あれ?軽いかな?」程度かもしれませんし、もしかしたら、気付いてないかも知れませんが…
ワイヤーに拘った「車いす安全整備士」がいたこと憶えていて下さいね(笑)
※消耗品として定期交換や整備・調整が出来れば問題は無いでしょうし、ワイヤーそれぞれの
メリットがあるので状況に合わせて下さいね!
定期交換が通常でない使用環境で、「切れる」・「折れ」・「腐食」で操作に支障が出ることを抑えるため
ワイヤーの変更のお話しでした。
車いす安全整備士の大西でした。
メンテナン
ライナーが