車いす安全整備士, 車いす点検表
キャスター全体に亀裂や損傷はないか②

 

「緩み・抜け落ちはの危険はないか」で作業に追加して欲しいこと

「軸の曲がり」についての話しですが。

そうそう無いと思うんですが、知らないより

予備知識で知ってる方が良いと思いますので。

 

 

 

 

「微妙な場合が厄介です」

 

 

 

なんで、厄介なのか・・・?

極端な事例かも知れませんが、説明します。

 

 

 

 

「曲がってます」

 

 

 

上の画像はフォーク軸の曲がりがあります

車体に組み込んだ状態だと、下の図のようになります

左が進行方向で、横から見た様子です。

 

 

「横から見てです」

 

 

「緩み・抜け落ちはの危険はないか」の作業をおこなうとします

オレンジの部分を薄口スパナで締め込みます・・・

「緩み」があれば・・・ かも知れませんが。

 

 

 

 

「正面からだと・・・」

 

 

 

フォーク軸に曲がりがあって、そのまま締め付け確認をおこなうと

軸の曲がり方向が変わり、フォークの向きも変わります

こうなると直進に影響がでます。

 

締め込みの作業時に軸の偏心が判ればいいのですが

車体の点検したけど、真っすぐ進まない車椅子なんてこと

になります・・・ 見つけたら部品交換しか方法はないんですけど。

 

 

 

キャスター軸の曲がりも、フォークの旋回ベアリングの遊び同様に

「お辞儀」した状態になります。

軸の曲がりは簡単に確認できますので、ご存知ならいいですが

知らない人は参考にしてください。

 

 

 

 

 

「わかりますか?」

 

 

 

 

簡易電動ですが・・・ キャスタハウジングのラインからすると少し

キャスターフォークが曲がっているように見えます。 

キャスターレンチを使ってキャスターを抜いて確認することも方法ですが

すぐに新品に変えるならいいのですが

曲がりを確認するだけで外しちゃうと元に戻りません。 

 

  

私は作業にかかる前に目視での確認をおこないます。

目視で横から見た際に、軸の曲がりがあれば前下がりになるので

まず確認します・・・

 

 

 

 

「こんな感じです」

 

 

 

 

軸に曲がりがありそうなら、室内の床面など平らで接地の抵抗が少ない所で

キャスタ輪をどちらでもいいのですが、手で持って旋回させます。

曲がりがあれば画像位置からキャスターを旋回させると「軽いところ」と「重いところ」が

わかると思います。

 

 

曲がりが無ければ、均等に重さが掛かるので回転させても差を感じませんが

曲がりがあると回転させてると違いが判ります。

前座高が上がる動きです・・・

 

 

キャスターの点検時に注意することとして

 

・毛髪などベアリングを傷める原因を、放置しないことです

 早めに除去してください。

 

・段差などの取り扱いでフォークなどにも影響があるので雑な扱いには注意です。

 

・あまり通常では、ないと思いますがフォーク軸の曲がりやベアリングの遊びなど

 目視や動きの確認をおこなってから、点検作業をすすめた方が良いかと思います。

 

 

一旦キャスターはここで、終わりとします・・・

参考になったでしょうか?

 

一方通行なので、皆さんの意見が聞ければと思いますが・・・

 

 

 

wv09
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