こんにちは~
台風が心配ですね・・・週末に佐賀県で行なわれる第29回日本義肢装具学会学術大会に
参加するのですが雨かな?
今日は以前に「車いす安全整備士養成講座」に参加された坪〇さんより質問を頂いたので
ちょっと紹介します!
以前、どこかで、PPブレーキは問題があると聞いたことがあるのですが、
ブレーキの構造上どこに危険性があるのか、もしくはそんなことはないのか教えてください。
との質問です!
日進さんの「PPブレーキ」のことですが、答えは「NO」です!
製品に危険や問題はありませんよ!
危険なのは、しっかりと状況判断や作業が出来ないことが起因してトラブルにつながることです!
そんな話しを聞いたとか、なんとなくイメージされている方は
よく読んでくださいね~ またそんな話を聞いたら、違うよ~って説明して下さい!
「PP」ブレーキです。
構成部品が樹脂なので操作感がやわらかい(軽い)から、これがいいと御指名される
こともあります!
駐車ブレーキの効きって、ブレーキ単体の問題だけでなく
①タイヤの空気圧不足
②タイヤ表面の磨耗・硬化などの劣化
③ブレーキシューの磨耗
④長期使用でブレーキのリンクとか内部構造の磨耗や破損による制動不良の場合
⑤取り付け位置(モジュラーの機種で車軸位置を変更した際にブレーキ位置が十分に調整できない・していない場合)
などがあります。
ブレーキ調整をする場合は、①~⑤に関して問題がないか確認をお願いしますね。
これらの原因の対応をしないと、単に取り付け位置の調整だけでは効きませんよ…
タイヤ表面の硬化や空気圧不足ではブレーキを近づけても効きませんね!
タイヤの磨耗や表面の硬化とかブレーキシューの磨耗があると、取り付け位置の調整をしても を
ブレーキシューとタイヤ表面の接する部分の抵抗が無いため効きません・・・
ごまかしで空気圧を高めにするなんて対応をすると、ブレーキ自体がダメージを受けます!
ブレーキシューが磨耗してます!
取り付けステーの反りが判りますか?
↑ 画像はタイヤは新品ですが、先に話した悪い原因があるままで取り付け位置だけ寄せ気味にすると・・・
過剰な力が逃げるので取り付けステーが曲がってます、黄色のラインと比較してください。
タイヤとブレーキシューとの接触する部分に、しっかり抵抗がある状態でブレーキが効いている訳で
単に過剰にタイヤとの接触する力を大きくすることが、ブレーキ部品の磨耗や破損につながる原因ですよね!
だからブレーキ自体が悪いのではなくて、車体の使用期間とか各部の状態が起因することが
ブレーキにも悪影響を与えてるのが「正解」だと思います。
タイヤの空気圧やタイヤの磨耗状態、適切な調整や交換時期の判断が製品を良好な状態で使用する条件ですよね!
磨耗したらブレーキシューの交換も出来ます!
ちょっと手間なんですが~(笑)
PPNブレーキです!
PPNブレーキが、日進さんのメインになってますがこちらの製品もいいです!
印の位置にピンを付ければ、「押し」と「引き」と操作を選択することができますよ。
※付属していませんので、購入時に相談してくださいね。
ブレーキシューの部分の長さが「短」「長」あるとか・・・
ブレーキシューのステー位置が異なる種類があるので、汎用性もあります 。
ブレーキの点検や調整のポイントを ご理解して頂けたでしょか・・・
また長く書いてしまいました~(笑)
点検や整備の方法で製品の状態は良くなります、だから皆さんも注意して作業してください!
部品が悪いんじゃないんですから・・・ でも破損した部品は即交換してくださいね。
第29回日本義肢装具学会学術大会 では、こんな話もしますので会場では気軽に声をかけて下さい!
車いす安全整備士の大西でした!