車いす安全整備士, 車いす点検表
車椅子点検表・・・駐車ブレーキ⑦

もう「駐車ブレーキ⑦」になりましたが(笑) 

 

現行の車椅子でない場合で、勘違いしやすいパターンの話しと言いましたが・・・

駐車ブレーキの調整が、困難な場合で「摩耗」もあるので

少しだけ・・・

 

 

 

 

シュー部分の摩耗です

 

 

 

「効かない」ことの原因では、シューの摩耗もそうですよね。

タイヤと直接触れる、シュー部分が磨耗していると

調整しても、しっかり効きません

 

 

無理にタイヤに近付けて、タイヤを押さえることは

前回に紹介した、反発する力をどうするかってことになるので

部品の不具合を見つけたら、早めの交換の対応をお願いします。

 

 

「ブレーキ構成パーツに亀裂・損傷はないか」で、確認する場合には

外観の破損やシュー部分の摩耗もしっかり「目視」や「触診」で

確認してください。

 

リンクやジョイント部分の摩耗や破損も調整を困難にさせることと

知らずに無理に調整をすると、車体に負荷が掛かることも理解出来ましたよね。

 

 

リンク部分の破損で、「ブレーキが効かない」とか調整が困難という流れできましたが

間違えやすい例もあるので、そちらも説明します。

丁度いい車椅子が無かったので、バギーのブレーキで説明しますが。

 

最近は、ないと思いますが、古い車椅子をお使いならチェックしてください・・・

駐車ブレーキを操作した際に、ブレーキシューのタイヤに当たる

位置や角度が、迷いや勘違いの原因になることもあります。

 

 

 

バギーのブレーキで操作前です

 

 

こちらは、ブレーキを掛けた状態

 

このような状態だと

車椅子の場合、押すと動いちゃうんです・・・

車椅子に置き換えて考えてくださいね。

 

 

※動くと言っても、バギーで立ち上がり動作はないので

 そこは切り離してくださいね!

 

 

モジュラーで車軸位置やホイルのインチ変更して使える

互換性のあるフレームで、ブレーキが「リンク式の引き止め」で

シューが板状・・・ かなり、限定しちゃったかな?

ま~ あれば確認してみてください、バランスの「悪い子」がいてるかもです。

 

 

 

 

この角度に注意です!

 

 

 

何で「迷いや勘違い」の原因か? 

安全整備士の実技講習でも、時間があれば少し話をしますが・・・

ブレーキ掛けた時のシューの当たり方です。

 

上の画像で黄色にしましたが、角度が「浅い」でいいのかな?

シューの押さえる角度に矢印を付けるとこんな感じです。

 

 

 

これが、一番良いです!

 

 

 

次に赤にしましたが、シューの当たり方が車軸に向かうように

操作できれば一番いいです。

 

車椅子の場合、「押す」には効くけど「引く」とタイヤが滑るとか・・・

位置や角度によりますが「押す」が効かない「引く」が効くなんてのも

黄色のような角度の場合はあります。

 

だから、前後の動きにブレーキを効かせようとすると

無理にタイヤ側に寄せて固い操作感の

ブレーキ調整になったりします・・・

 

ブレーキシュー部分が、アルミでなくスチールならベンダーなどで

少し角度を付けるのも方法ですね。

 

シュー部分のみに「力」が掛かるように作業しないとダメです。

ブレーキのジョイントやリンクとか固定するフレームステーとかね・・・

 

不要な力が、掛かんないようにしないとね!

直してるんだか、潰してるのか判んないので(笑)

 

 

 

駐車ブレーキを調整しても、効かない場合として

 

①タイヤの空気圧不足

②タイヤ表面の磨耗・硬化などの劣化

などが原因する場合・・・

 

ブレーキ単体の問題として

 

③ブレーキシューの磨耗

④長期使用でブレーキのリンクとか内部構造の磨耗や破損により十分な調整が出来ない。

⑤取り付け位置の問題(モジュラー機種で車軸位置の変更やブレーキ位置、構成部品の関係 

 で十分に調整できない)

などがあります。

 

ブレーキ調整をする場合は、①~⑤に関して問題がないか確認しましょう

これらの原因を確認しないとちゃんとした、作業はできません。

 

 

「合格してから・・・編」として、ですが

どうでしょうか、参考になりましたか?

④や⑤は、ベテランの方はご存知でしょうけど、知らないと異なる結果の

対応になったりします。

 

 

 

「正解」か「間違い」なのか? それは、皆さんが判断してください。

油断してると「嘘」並べてるかも知れません

ニセモノ整備士なので・・・ なんて最初に書きましたが。

 

 

ちゃんと確認してください・・・  

気付きがあると思います、それが学びですから。

 

 

固い操作で、きつく効くブレーキ調整してませんか?

これからは「ブレーキの破損」と判断できますよね。

だから次の判断や動きに繋げられます。

 

 

駐車ブレーキの調整や点検に対しての認識が①~③だったなら

④⑤も加えれば、いい作業ができます。

「駐車ブレーキ」はここで、一旦終わりです。

 

「車いす点検表」まだ、続きます・・・

 

「ブレーキの質問です!」は、以前に書いた記事です参考程度で読んでみてください。

 

 👉 ブレーキの質問です!

 

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